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(新)人を育てるリーダー

一流の聴き方

Beingとして聴く

「半径5メートルの幸せ」

NPO法人ハッピーステージで「聴き方マスター検定講座」をスタートした時のキャッチコピーが「半径5メートルの幸せ」でした。

自分の身近な大切な人の元気をサポートするために、相手の話を受けとめて聴く力を身に付けようというという思いから、この講座をスタートしました。

身近な人の変化に気づき、少しで良いので声を掛け、相手の話を聴いてあげることができたら、そこから何かが確実に変わっていくのではないでしょうか。

ところがいざ聴こうとすると、上手く行かないことも多いようです。

私自身も以前は家族の話を聴いているつもりだったのに、気づいたら自分が熱心に話してしまい、相手が黙りこんでしまったという失敗をしたことがあります。

では、聴くことが上手くいかないとき、何が自分の中で起こっているのでしょうか?

そして、そもそも聴くことの目的はなんでしょうか? 

ハッピーステージで展開している「聴き方マスター講座」では、相手の話を聴くことの最終ゴールは「相手の自立」とお伝えしています。

相手が自分で問題を解決できる力をサポートしていくことでもあります。

では話し手が話をする目的はなんでしょうか?

実は多くの方が、まずは「自分の心の重荷を下ろすこと」なのです。

重荷とは何も苦しいことや辛いことだけでなく、もやもやしたことや何となく引っかかっていることなどもあります。

そしてそれは話し手自身も、話始めるときには意識していないことかもしれません。

そして「重荷を下ろすことができて、初めて相手は問題に向き合うことができる」のです。

そのため、重荷を下ろす前の早すぎるアドバイスは、例え相手のためによかれと思ってしたことでも、話し手にとっては、無意識のうちに「自分の気持ちを開放することをブロックされた」と感じさせてしまうこともあるのです。

アドバイスが決して悪いわけではありません。しかしそのタイミングには気を付ける必要があるのです。

聴くことが上手くいかないとき、何が自分の中で起こっているのでしょうか?

それを考えることが「Beingとしての聴き方」を考えることでもあります。

本書では、人を育てるリーダーに求められる重要な資質としての「Beingとして聴く」力についてお伝えしています。

そしてその力は、実はどのような場面であっても、大切な力であり、家族との関係や友人そして自分自身の大切な人との関わり(半径5メートルの人たち)にも役に立つのではないかと思っております。 

牛島 留理子
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